ア・ラ・カルト〜季節と気分で選ぶ小説&映画〜

季節と気分に合わせた読書&映画鑑賞の提案

春の夜に、一瞬にして永遠なる恋の小説をどうぞ 「愛の手紙」ジャック・フィニイ 著

「信じてください。ぼくは、きみがこれを読む八十年もあとの時代に実在し、生きているのですー。きみと恋に落ちたことを、心の底から信じながら。」 (ハヤカワ文庫「ゲイルズバーグの春を愛す」ジャック・フィニイ 著 207頁より) ご紹介する小説は、ジャッ…

憎まれっ子世に憚る?映画「ファウンダー ~ハンバーガー帝国のヒミツ~」

「ライバルが溺れていたらホースを口に突っ込む。君たちにそれが出来るか?」 (劇中、レイ・クロックの台詞より) ご紹介する映画は、2016年アメリカ制作映画「ファウンダー~ハンバーガー帝国のヒミツ~(原題 THE FOUNDER)」です。 あらすじ 1…

男女のタイミングのズレがほろ苦くも爽やか 映画「Once ダブリンの街角で」

「Raise your hopeful voice you have a choice You've made it now(希望の声をあげろ 自分で選んだ道だ きっと君はたどり着ける)」 (挿入歌「FALLING SLOWLY」より) ご紹介する映画は、2006年アイルランド制作映画「ONCE ダブリンの街角で(原題 ONCE)…

チョコレートは甘くほろ苦いだけ?小説「ショコラ」ジョアン・ハリス 著

「でも、人生は祝福するべきものだわ。そのすべてを。つまり、その最後さえも。」 わたしは、ホットプレートに載ったポットを手にとって、ふたつのグラスにホットチョコレートを注いだ。 (角川書店「ショコラ」ジョアン・ハリス著 231頁より) ご紹介する小…

映画観てきました「メアリーの総て」感想

正月休みに「メアリーの総て」という映画を観てきました。 とてもいい作品でした。やっぱり“あの監督”の作品だ、と噛みしめながら映画館を後にしました。監督の話は後に回すとして、まずはあらすじを。 あらすじ 今から約200年前に著されて以降、現在に至…

空気がキリッと冷えて冬本番になってきたら、ノスタルジックな二少年の冒険譚を。「三日月少年漂流記」長野まゆみ 著

水蓮は襟巻をコートの中に入れ、釦を留めて空を見上げた。 「寒くなったな、夜天(そら)が落ちてきそうだ。」 「夜天(そら)が、星ぢゃないのか。」銅貨が訊き返すと、 「夜天だよ。今にも留め金が外れて天井板のように落ちてきそうなほど凍ってる。」 (…

日本の正月の陰を描く小説「一月一日(いちがついちじつ)」永井荷風 著

「金田か、妙な男さね。日本料理の宴会だといえば顔を出した事がない。日本酒と米の飯ほど嫌いなものはないんだッていうから・・・」 「お分かりになりましたろう。私の日本料理、日本酒嫌いの理由(いわれ)はそういう次第です。」 岩波文庫「あめりか物語…