小説ア・ラ・カルト 〜季節と気分で選ぶ小説(時々映画)〜

季節と気分に合わせた読書&映画鑑賞の提案

木枯らし1号が吹く頃になったら、じんわり沁み入る冬の絶品短編集を。「季節風*冬 サンタエクスプレス」 重松清 著

「もしもなっちゃんが「早く帰りたい」と言うのならせめて途中で『ひかり』に乗り換えよう、と携帯電話で時刻表を調べかけた、そのときー。 「ねえ、パパ・・・・・・ サンタさん」 なっちゃんが言った。 「はあ?」 「トナカイさんも、ホームにいるよ」 ( …

雪原のロシア辺境地で繰り広げられる一青年の冒険譚を。「大尉の娘」アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・プーシキン著

「じゃ行って来い、ピョートル。いったん忠誠を誓ったら、その人に忠勤を励むんだぞ。上官の言うことをよく守れ。上官の機嫌をとるじゃないぞ。勤務の上で出しゃばるな、また勤務をずるけるな。それからこのことわざを覚えとけ -おろしたてから着物を惜しめ…

賭けたのは、報道の大義。映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」

「 報道の自由を守る方法は一つ。報道することだ。」 (劇中 ベン・ブラッドリーの台詞より) ご紹介する映画は、2017年アメリカ制作映画「 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題ThePost)」です。 目次 あらすじ 味わいポイント ①決断までの…

父娘とグース達の壮大な渡りの旅を。映画「グース」

「ママがいれば」 「いるさ、お前の横にいる グースとともに、あの空に どこにもいる」 (劇中 エイミーとトーマスの台詞より) ご紹介する映画は、1996年アメリカ製作映画 「グース(原題 FLY AWAY HOME)」です。 目次 あらすじ 味わいポイント ①描写の細…

稀代の名手によるゴシックホラー短編集 「幽霊」イーディス・ウォートン 著

夢を見ていたに違いないと思い始めましたが、壁に下がった呼び鈴を見ると、まだ揺れているではありませんか。 (作品社「幽霊」イーディス・ウォートン著 145頁より) ハロウィーンからクリスマスあたりの、夜が長くなる季節になると繰り返し読みたくなる…

文化祭の1日を切り取った学園ミステリー 「文化祭オクロック」竹内真・著

「それでは皆さん、東天祭の始まりです!」生徒会長がそう宣言した瞬間に文化祭が開幕する。⋯八百人分のエネルギーが一気に解放され、どよめきや足音へ変わっていく。 ( 東京創元社文庫「文化祭オクロック」 竹内真・著 4頁) ご紹介する小説は、竹内真さん…

真夏の夜に和テイストの恐怖小説を。「きつねのはなし」森見登美彦・著

掌に覆われた顔が暗くなり、指の隙間から眼球がのぞいていた。私は驚いて彼の仕草を見つめた。「狐の面だよ」彼は言った。 (新潮社「きつねのはなし」森見登美彦・著30頁より) ご紹介する小説は、森見登美彦さんの「きつねのはなし」です。 目次 「きつ…

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